授業デザイン、授業リフレクションを知ろう

看護教育や初等・中等教育の世界で四半世紀以上も支持され続けている“本物”の「授業デザイン」、「授業リフレクション」に、ふれてみませんか?

(5)10年ぶりの新刊その①「講義・実習編」では何を学べるか

 今回、メヂカルフレンド社より10年ぶりに発行された「授業デザイン」「授業リフレクション」シリーズの「共に学ぶ・共に育つ 豊かな看護教育を創る授業デザイン・授業リフレクションの実際 講義・演習編」は全領域の講義・演習場面の「授業デザイン」「授業リフレクション」が網羅されたシリーズ初の事例集になります。

 本書に収録された「授業デザイン」「授業リフレクション」の事例を追体験することで、教える経験の豊富な方には、ご自身が日々実践されている授業デザインを見直すきっかけになります。また、教える経験の少ない方には、目の前の学習者と共に創る授業の本質が理解できます。

 もちろん、「授業デザイン」や「授業リフレクション」についての予備知識がない方でも、手に取りやすい内容となっています。


(6)新刊その② 「臨地実習編」では何を学べるか

 「臨地実習編」では全領域の臨地実習場面の「授業デザイン」「授業リフレクション」が事例集として網羅されています。また、獨協医科大学SDセンターや各地の看護協会などで取り組まれている実習指導者講習会での「授業デザイン」「授業リフレクション」の事例も収録しました。

 こちらも「講義・演習編」と同じく、本書に収録された編著者が厳選した「授業デザイン」「授業リフレクション」の事例を追体験することで、教える経験の豊富な方には、ご自身が日々実践されている授業デザインを見直すきっかけになります。また、教える経験の少ない方には、目の前の学習者と共に創る授業の本質が理解できる内容となっています。


(7)「授業デザイン」「授業リフレクション」のことをもっと詳しく知りたい、学びたい方へ

 「授業デザイン」についてもっと知りたいと思った方には、「看護教育を創る授業デザイン」をお勧めします。「授業デザイン」についての解説や取り組み方などについて学ぶことができます。

 「授業デザイン」の実際の進め方についてもっと知りたい、また、進め方について困っているという方には、ワーク形式で授業デザインの進め方が学べる「看護の学びを支える 授業デザインワークブック」がお勧めです。「授業デザイン」を進めていくうえで躓きやすいポイントへのアドバイスも充実していますので、「授業デザイン」のコツがつかめる1冊となっています。

 また、「授業リフレクション」について詳しく知りたい方にお勧めなのが「看護教育を拓く 授業リフレクション」です。授業リフレクションについての詳細な解説や実施方法などについて学ぶことができます。


 どの書籍も、難しいテーマを取り扱っているはずなのですが、全文、ジョークを交えつつ非常にわかりやすい言葉で書かれていますので、あっという間にご覧いただけます。にもかかわらず、得られる知識は計り知れないという、どれも非常に価値のある内容となっています。

 「教えること」や「育てること」に携わっている皆様の、日々のお役に立つことを心から願っています。

著者プロフィール


目黒 悟 Satoru Meguro

 元藤沢市教育文化センター主任研究員 多摩美術大学附属多摩芸術学園映画学科卒業。

1986年より2020年3月まで藤沢市教育文化センターに所属。故藤岡完治と構想した 「教育実践臨床研究」の推進とそれを支援する「臨床的教師教育」を実践。日々、小・中・特別支援学校や看護師養成機関の先生方、臨 床で現任教育を担当されている方々と一緒に、授業者と学習者の「経験」を大切にした授業研究に取り組むとともに、全国各地で講演や研修を行っている。

目下の関心は、何よりも実践家が元気になれる世の中にすること。

永井睦子 Mutsuko Nagai

岩手保健医療大学看護学部教授。

千葉大学看護学部を卒業後、神奈川県立こども医療センターにおいて小児臨床看護を経験。

看護教員養成課程を修了後、神奈川県立看護教育大学校において看護教員養成教育・実習指導者養成教育に携わる。2002年、横浜国立大学教育学研究科学校教育臨床専攻修了(教育学修士)。 神奈川県立平塚看護専門学校で基礎看護学・看護の統合と実践、川崎市立看護短期大学で基礎看護学・生涯学習支援、獨協医科大学SDセンターで認知症看護認定看護師教育・看護師特定行為研修・実習指導者養成教育を担当する。2021年、同大学SDセンター副センター長。2023年、武蔵野大学大学院看護学研究科看護学専攻博士後期課程修了(看護学博士)、2024年より現所属。また、看護教員、臨床看護師の仲間と自主的な「看護教育実践臨床研究会」を開催。授業研究の成果を毎年学会発表し、教える人として自らも成長し続けてきたいと考えている。